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無縁仏の七夕

先日、カマメの前に、笹がたてられた。

また、昨晩より、カマメがある動物園前一番街の商店街のアーケードには、七夕の飾りもつるされている。

そう。もうすぐ7月7日、七夕の日。

 

七夕というと、牽牛星と織女星とが年に一度の逢瀬を許された日とする中国の伝説が知られているが、もともと日本では盆のはじまりの行事であったと考えられている。

明治の暦法の変化により、多くの地域では、七夕が新暦の77日に、いっぽうの盆が新暦815日になったが、それまでは七夕が旧暦の77日、盆が旧暦の715日であり、七夕は盆に戻ってくる死者の霊を迎えるための準備をはじめる日という意味合いをもっていた。

 

七夕に飾られる笹は、死者の霊の依り代であったらしい。死者の霊が、この期間、七夕の笹を目印に、この世に帰ってくるというわけだ。

死霊のなかには、葬式をちゃんとしてもらい、また墓もきちんとつくられた者ももちろんいる。しかし、単身男性が多いこの釜ヶ崎の街では、そうした手続きを必ずしも経ずに無縁仏として死霊の仲間入りをした者も相当数いる。

 

カマメの前にたてられた笹は、大阪で農業を営むつなしま青年がもってきてくれた大きなものだ。これなら無縁の死霊も迷わず戻って来ることができるだろう。

 

 

 「久しぶりに戻って来た釜ヶ崎の街はいかがですか。」

 

 「あいかわらず賑やかでしょう。」

 

 「まあ、たいしたもてなしはできないけど、

  盆の期間、のんびり楽しんでいってください。」

 

 

ひさしぶりに里帰りした彼らにこんな言葉をかけてあげよう。

牽牛と織女の再会もロマンチックでいいけど、この街で無縁仏として亡くなった彼らと交流するのもわるくない。お)

 

 

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